2018年8月号|新宿区の助成金申請代行・就業規則作成なら、社会保険労務士法人渡邊人事労務パートナーズにお任せください。

社会保険労務士法人 渡邊人事労務パートナーズ 代表社会保険労務士 渡邊武夫
電話番号
クヤンデモ(98)、ゴ(5)ネテモダメ
(東京都新最低賃金985円の語呂合わせです)


◆東京の最低賃金が985円に上がります
 毎年10月に全国の最低賃金の改定が行われ
ます。今時最低賃金は関係ないと思われる事業主様もおられると思いますが、昨年度最低賃金の再適用を受けた労働者は全体で4.9%、従業員30人未満小規模企業では11.8%と最低賃金の引き上げは企業経営に実際大きな影響を及ぼしております。つまり、最低賃金をクリアするための賃上げを今年10月にしなくてはならいない多くの企業があるということになります。

 私は商売柄東京都の最低賃金額を頭に入れておく必要があり、毎年語呂合わせをしております。現在958円の語呂合わせは「(最低賃金引き上げは)苦しい(9)、ご破算(58)にしてほしい」でしたが、今回は上記の通りといたしました。毎年事業主様の切実な声となってしまいます。

◆首都圏の最低賃金改定
 首都圏では前年より27円増加して10月より次の通りとなります。
・東京都  985円
・神奈川県 983円(毎年東京都より2円安です)
・千葉県  895円
・埼玉県  898円

◆我が家の近くの求人です
 最近の人手不足でどこでも求人の張り紙が目につきます。川崎市多摩区の我が家の近くでも次の2件の飲食店の求人募集が長いこと張り出されておりますが、このように天下堂々法令違反の求人をされるとこちらが面食らってしまいます。
1.寿司屋 アルバイト急募時給900円。食事付き。配達担当。未経験可
2.蕎麦屋 アルバイト急募時給910円。食事付き。洗い場担当。未経験可

食事を付けても最低賃金適用には関係ありません。賃金額が最低賃金額を下回る場合には刑事罰が定められており(最低賃金法40条、50万円以下の罰金)、悪質な場合には書類送検の可能性もあります。「引上げにきちんと対応できていなかった」という“うっかりミス”が多い部分ですので、10月の引上げ前に、再度、最低賃金額関連の管理について見直しすることをお勧めします。

勤務インターバル助成金来年100万円?

◆勤務インターバル制度とは
長時間労働による過労死や健康被害が取り沙汰されるなか、厚生労働省では、労働環境の待遇改善の取り組みとして、勤務間インターバル制度企業を奨励しています。

勤務間インターバル制度とは、勤務の終業時間と翌日開始の間を、一定時間空けることにより、休息時間を確保するというものであり、EU諸国ではすでに実施されている制度です。

(例)所定労働時間09時〜18時の会社で社員が23時まで残業(インターバル11時間とします)
・インターバル制度なし→翌日始業09時
・インターバル制度あり→翌日始業10時
 (インターバル11時間の休息を確保)

 前日どれ程終業時刻が遅くとも、通常の会社では翌日の定刻09時が始業時刻です。これに対して11時間とするインターバル制度を定め、労働協約や就業規則に規定することで、翌日の始業時間は所定のインターバル時間を空けての勤務となり、労働者の健康回復を図ることが可能となります。

◆勤務インターバル助成金
 勤務インターバル制度を新規導入する会社に対して、現在下記の通りの制度導入経費助成金(注)が支給されます。
・インターバル時間9時間〜11時間
 →助成金:経費の四分の三(上限40万円)
・インターバル時間11時間
 →助成金:経費の四分の三(上限50万円)
(注)制度導入経費とは:社労士等専門家によるコンサル、労務管理担当者に対する研修、労働者に対する研修・啓発、就業規則・労働協約の新設・改定、労務管理ソフトの購入等

日経報道によりますと、制度導入を積極推進する厚労省は、来年度助成金額を倍額の100万円に増額する方針とのことです。貴社でも勤務インターバル制度のご利用をお勧めします。

事務所から一言
東京医科大学不正入試問題がマスコミ報道で大きく取り上げられております。女子受験生に対して不当な点数削減を行い、故意に男子受験生の合格者を増やしていた学校側の対応が社会的に厳しい糾弾を受けております。   私は東京医科大学のこの行為はどこの私立医科大学でも同様という認識をこれまでもっておりましたので、今更ながらのこの騒ぎに些か驚いております。
だいぶ前の話ですが、さる超名門私立医科大学の責任者が全国紙のコラム欄に投稿したときに、「女子受験生の成績が良すぎて、点数通り入学させると医科大学の運営で問題が出てしまうため選抜調整をせざるを得ない」と述べていたので、私はそれが医科大学入学試験の常識と受け止めておりました。中央紙でこのコメントがあってもこの時には大騒動にはならずスルーしておりました。

 ネット情報によると、医師でタレントの西川史子氏が女子受験生の一律減点に対して、「これは当たり前です。東京医科大学に限らないです。だって成績の上から取っていったら女性ばかりになっちゃうんです。その結果眼科医と皮膚科医だらけになっちゃう」とコメントされておりました。重い患者を抱えなくてはならない整形外科医やお腹が大きくては長時間執刀できない外科医などやはり男でなくてはできない科目があり、男女点数調整を肯定しておりました。普段ネット上で何かと物議を起こす西川女史ですが、このコメントはなるほどと受け止めました。

 一番問題なのは、表面上男女公平な入学試験と見せかけて、裏側で不当な男女点数調整等を行うことです。厚労省幹部子弟の様な不正選抜もこの様な時に入り込みます。医師という仕事は極めて専門性の高い分野に分かれており、それに対応できる業務適合性差もあります。また、医師という人命に携わる業務能力につながることでもあります。今回の事件が契機となり、医師として求められる現実の性差を踏まえた公平な入学試験改革が行われることを願います。

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